選挙用語と関連記事

期日前投票の方法(やり方)や持参するもの(持ち物)等について

投票日と定められた選挙期日に投票に行けない・出来ない人の為にある制度が、「期日前投票」や「不在者投票」です。このページでは、期日前投票制度と不在者投票制度について詳しく述べ、その違いや活用方法についても説明しています。

期日前投票制度とは何か

期日前投票制度とは何か。それは、実施する選挙の投票日(選挙期日あるいは投票日と言う)に投票が出来ない、あるいは投票所に行けない有権者が、「公示日」または「告示日」の翌日にあたる日から選挙期日(選挙日)の前日までの期間に、「選挙人名簿」に登録されている市区町村と同じ市区町村において、投票することができる制度のことです。

「選挙人名簿」に登録される人とは、登録される市区町村に住所がある年齢が満18歳以上の日本国民であることが必要で、その住民票がつくられた日、あるいは、他の市区町村からの転入した人の場合は転入届を提出した日から引き続き3力月以上、その市区町村の住民基本台帳に記入登録されている人のことを言います。

実際の選挙人名簿への登録は、毎年3月・6月・9月・12月の原則1日に定期的に行われ、これを定時登録と言います。また、選挙が実施される場合にも登録が行われ、これを選挙時登録と言います。

また、「公示日」又は「告示日」は選挙の種類によっても異なりますが最低限でも、選挙期日の5日以上前となっています。

期日前投票制度が施行されたことによって、選挙日(投票日)当日以外に、その前日まで4日間以上の期間、居住する市区町村での投票が出来るようになり、投票者数・投票率の向上が見込まれるようになりました。

以下の例示のように、3月30日が告示で4月6日が選挙期日の場合、期日前投票期間は、3月31日から4月6日までの間となります。

3月30日(告示日・公示日):告示日(公示日)の当日は期日前投票は出来ません
3月31日:期日前投票の開始日(初日)
4月5日:期日前投票の最終日(終了日)
4月6日:選挙期日(選挙日)

なお、仕事での遠方への出張や入院などで、居住地での期日前投票が出来ない場合、『不在者投票』という制度が利用できます。不在者投票は全国いずれの市区町村でも投票が可能となっていますが、手続きが煩雑な上、不在者投票の当地から居住地への投票券の郵送期間という問題もあり、しっかり意識する必要があります。

トップページ:期日前投票の日時と場所

期日前投票制度が成立した理由について

期日前投票制度については、平成15年(2003年)12月1日より公職選挙法48条の2に定められています。

期日前投票制度の成立以前に存在していたのが「不在者投票制度」ですが、郵送による関係書類のやり取り・煩雑な事務手続き等によって、事件や事故などの問題が発生するケースがあり、改善の必要性に迫られていました。

その解決策として、不在者投票制度のうち「選挙人名簿に登録されている市区町村と同一の市区町村において有権者が投票する」場合について、その投票要件を緩和する形が考案されました。それが期日前投票制度です。

期日前投票制度の成立によって、選挙は有権者により身近となり、投票人数・投票率の向上が期待できるようになりました。

事務処理が簡素化が良い方向に改善されたものが「期日前投票制度」ですが、これはまた、電子投票化への方向付けという側面もあります。個人ナンバー制度の普及と併せて、将来に期待が持てる歩みとも言えましょう。

期日前投票の方法(やり方・段取り・手順)

期日前投票による投票の方法(やり方・段取り・手順)の基本となる内容を以下に記します。但し、その内容は、全国の各地方自治体によって若干異なることもあるので、詳しくは地元居住地の役所のホームページの閲覧や当該選挙管理委員会への問い合わせにてご確認下さい。

告示日以降の確認では、郵送されてくる投票所入場券を良く読めば、ほとんどの問題は解決するでしょう。

期日前投票の段取り・手順について

期日前投票が選挙期日の投票と異なる点は、投票の際に『選挙期日に投票ができない理由』を申告して宣誓する必要があるという点です。

期日前投票の手順としては以下のとおりです。

  1. 期日前投票所に行く
  2. 投票所入場券又はその他の手段での身分証明を行う
  3. 選挙期日に投票ができない理由を申告して宣誓する
  4. 投票用紙を係員から受け取り、投票する

※ 投票所入場券を持参すれば、あとは係員の支持に従いスムーズに投票できます。

期日前投票での投票用紙の請求及び持参する物について

期日前投票における肝心の投票券(投票用紙)のもらい方(請求方法)についての確認となります。

期日前投で投票券(投票用紙)をもらって投票するには、各市区町村で「期日前投票所」に定められた投票所に行き、そこで、期日前投票をする事由に該当することを誓う旨の宣誓書を提出することが必要です。

投票所入場券が既に郵送されている場合はそれを持参すればスムーズで、それ以外に持参する必要はありません。

投票所入場券が無い場合、免許証などの身分証明証が必要なケースがあります。この点は各地方自治体により対応が異なるので、事前に選挙管理委員会事務局等への確認が必要です。選挙人名簿への登録確認と本人であることの確認が要求されます。

期日前投票をする理由について

選挙期日ではなく、期日前投票をあえて行うには、『期日前投票をする事由に該当することを誓う旨の宣誓書』の提出が必要です。

実際には、所定の記入箇所に、仕事・冠婚葬祭等、選挙期日に投票できない理由を選択・記入して署名するだけの簡単なものなのですが、「宣誓書」という点に重みを感じる人もいらっしゃいます。

選挙期日に投票できない理由は、厳密にいえばあくまでも予定なので、予定どおりにならないケースもあるでしょう。この場合、宣誓が嘘になると気にされる人がいらっしゃるのです。

期日前投票制度の本来の目的は、選挙の利便性と投票率の向上です。その観点から俯瞰してお捉えになって判断し、どうしてもという場合は、選挙期日に投票所へ行きましょう。

期日前投票宣誓書の雛型

以下は、某地方自治体の期日前投票宣誓書の記入内容の例(雛型)です。

期日前投票宣誓書

私は○○選挙の当日、次の事由に該当する見込みです。
次のAからDのいずれかに○を付けてください。

A:仕事等(1号事由)|仕事、学業、地域行事の役員、本人又は親族の冠婚葬祭、その他(   )に従事
B:旅行等(2号事由)|A以外の用事又は事故のため、投票区域外に外出・旅行・滞在
C:病気等(3号事由)|疾病、負傷、出産、身体障害等のため歩行が困難
D:住所移転(5号事由)|住所移転のため、○○市以外に居住

上記は、真実であることを誓います。

◇◇年○月○日
署名。

期日前投票ができる期間(日数)について

期日前投票することができる期間については、前項『期日前投票制度とは何か』で述べたとおりですが、ここで改めて確認しますと、「公示日あるいは告示日の翌日から、選挙期日の前日まで」の期間です。また、その期間は選挙の種類によって様々ですが、最短で4日間となっています。

実際には、中規模程度の『市議会』の場合、日曜日に告示・立候補届出があり、次の日曜日に投票というケースが多く見られます。

また、都道府県や特別市区の首長選挙(知事や市区長)の場合、日曜日に告示・立候補届出の後、2週間後の日曜日に投票といった状況です。

反対に、小規模な町村にあっては、火曜日あるいは水曜日に告示され、その週末の日曜日が投票日というケースも珍しくありません。

いずれにしろ、与えられた「期日前投票期間」を有効活用して、投票率の向上を図りたいところです。

期日前投票ができる時間帯について

期日前投票ができる日の時間帯は、原則、午前8時30分から午後8時(20時)までです。これに対して、選挙期日における投票時間帯は、原則、午前7時から午後8時(20時)までとなっています。

期日前投票と選挙期日の投票とでは、投票の開始時刻が異なります。

但し、これはあくまで原則であり、全国各自治体によって、期日前投票と選挙期日の投票時間帯は異なりますので、事前の確認が必要です。

期日前投票ができる投票所について

期日前投票を行う投票所は、選挙期日に投票する投票所とは異なります。

選挙期日の投票所が該当区域内を網羅するよう、区域ごとに設置されるのに対して、期日前投票の投票所は、極めて限定された場所に少なく設置されることが通常です。

前回の選挙で、投票期日に投票に赴いた投票所に行っても、期日前投票が出来る公算は極めて低いと言えます。

期日前投票ができる投票所の場所は、投票所入場券が届いていれば確認できますが、それ以前に確認するには、お住まいの役所のホームページの閲覧ないしは、選挙管理委員会事務局への問い合わせで確認しましょう。

期日前投票と不在者投票の違いについて

選挙の投票については、居住する市区町村が管轄する「選挙人名簿」に登録されている人が、その「居住地での指定された投票所で行う」ことになっています。

ここで改めて「選挙人名簿」とは、 国政選挙や地方選挙に投票する有権者を管理するための名簿で、市町村の選挙管理委員会が作成しています。居住地の市町村の住民基本台帳に3カ月以上記録されている有権者(現行では18歳以上の国民)が「選挙人名簿」に登録されています。

期日前投票も不在者投票も「選挙期日(投票日)」の前に行うものですが、期日前投票は居住地指定の投票所で行うのに対して、不在者投票は、基本的に居住地以外の投票所で行います。ここに違いがあります。

では以下に、期日前投票と不在者投票の「やり方」について、改めて述べて、比較してみます。

期日前投票の方法(やり方)

期日前投票のできる期間は「公示(告示)の翌日から投票日の前日まで」で、投票日当日に投票出来ない人が行うものです。投票できない理由には、「仕事や旅行・入院・出産・冠婚葬祭」等々、各人それぞれの理由でかまいません。

期日前投票の投票所は投票する人の居住地の各市区町村が指定した期日前投票所で行います。また、投票時間は原則として、午前8時半から午後8時までとなっています。

投票所入場券が届いていれば、投票所に持参するとスムーズにいきますが、何も持参しなくとも、「選挙人名簿」で投票する人が確認出来れば期日前投票は出来ます。

期日前投票の考え方で重要なのは、期日前投票では、「投票した時点で有効票になる」ということです。期日前投票後の転居や死亡によって左右されることはありません。

不在者投票の方法(やり方)

不在者投票の投票期間は、期日前投票と同じで、「公示(告示)の翌日から投票日の前日まで」となっています。

期日前投票と違うのは、投票期間中に、仕事による出張・旅行などで、「居住地以外の市区町村(選挙人名簿に登録が無い地域)」に滞在している人が、その市町村で行う投票であるという点です。

このため、不在者投票は、居住地の市区町村との連携が必要で、以下の手順を踏んで行います。

  1. 居住地の市区町村(選挙人名簿に登録あり)の選挙管理委員会に、滞在先の選挙管理委員会で投票をする旨を伝えて、投票用紙などの必要書類を請求する(直接でも郵送でも可)。
  2. 交付された「投票用紙・投票用封筒・不在者投票証明書」が交付される(これらの書類は開封厳禁で不在者投票の日に持参する)。
  3. 不在者投票する日に、「投票用紙・投票用封筒・不在者投票証明書」を滞在地の選挙管理委員会持参し、投票用紙に記入。投票用紙は内封筒に入れる。その内封筒を外封筒に入れ、外封筒に署名したものを選挙管理委員長宛てに提出する。

※ 詳細は地元(居住地)の選挙管理委員会にご確認下さい。

不在者投票の注意点と重要事項

不在者投票の投票用紙は居住地の選挙管理委員会に送付されるものなので、余裕をもって早めに行うようにします。

また、期日前投票との相違点として、不在者投票の場合、不在者投票した日は有効票にはならず、「投票日」になって初めて有効票として機能する、ということが重要です。

さらに、現行の18歳選挙権の行使について、「投票日」の当日に18歳になる人が、投票期日の前(18歳未満の時点)に投票したい場合は、この「不在者投票」を利用することになります。※詳細は後述。

投票日当日に18歳になる人は期日前投票はできないのか?

ここで問題になるのが、投票日の翌日が満18歳の誕生日の人の場合、投票日の当日は投票できるが、期日前投票は出来ないことになるのか?という問題です。

期日前投票では、投票したその日に「有効票」になるので、満18歳未満では、「期日前投票」は出来ないという法律があります。

しかし、その場合でも投票期日の前、「期日前投票期間」に投票することは可能です。

この場合、『不在者投票』の制度を利用します。不在者投票では、その投票が有効になるのは「投票日当日」なので18歳未満でも、投票日に満18歳ならOK!というわけです。

一般的に不在者投票は、選挙人登録の無い滞在先の市町村での投票に利用されますが、居住地で投票日に登録されることがわかっている人も利用できるのです。

2016年の参院選を例に、18歳の誕生日前の期日前投票と不在者投票の詳細について、以下の記事で別角度から説明しています。
18歳の誕生日前の期日前投票と不在者投票

詳しい具体的な方法については、地元市区町村の選挙管理委員会にご確認下さい。

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告示・公示以外の選挙用語の関連記事記事には以下のものがあります。

参照:選挙の告示と公示の違いとは?意味と内容について